Facebook、Instagram、Twitter、LINEなどをはじめとしたSNSは、今ではすっかり生活の一部となりました。
また高スペックなスマートフォンの普及により、モバイルデバイスでの動画視聴環境の水準が高まりました。これらの背景から動画を使ったマーケティングも普及し始めています。
今回は、SNS上で動画コンテンツを配信するメリットを解説します。
コミュニケーション手段として日常的に使われているSNSですが、トレンドには移り変わりがあります。
以前は文字だけの情報発信がメインでしたが、現在は各SNSのストーリー機能の盛り上がりをみてもわかるように、動画コンテンツを発信することが多くなっています。
なぜ動画がSNS上で、日常的に発信されるコンテンツとなったのでしょうか?
主に次の理由が考えられます。
以上の変化は、調査結果からも裏付けられています。例えばFacebookでの動画視聴時間のトータルが、2016年1月に1億時間を突破されたと公式で発表がありました。(出典:Facebook)
企業がSNSに動画コンテンツを利用する目的は、次のようなことがあります。
動画広告は、クリエイティブ制作の難易度は高いものの、画像とテキストだけで構成されたPCのバナー広告よりも、約4倍のクリック率を記録した事例もあります。
業種によって動画広告の優位性は一概には言えませんが、動画広告と相性のよい業種は以下のようなものがあります。
1位:趣味系・興味系(CTR:0.82%)
2位:ショッピング系(CTR:0.67%)
3位:BtoBビジネス系(CTR:0.62%)
(Digital Advertising Benchmark Report調べ)
これらの業種にあてはまらなくとも、動画コンテンツをマーケティング施策のひとつとして実施することが増加した結果、日常的にSNSで動画広告を見かけるようになりました。
SNSで動画コンテンツを積極的に活用するメリットとして、次の5つがあります。
多くのSNSは、ユーザーが投稿をシェアできる機能があります。
投稿をシェアできる代表的なSNSとして次の2つがあります。
特にシェアされやすいと言われるのが、笑えたり、感動したり、驚いたりといった、ユーザーの感情を動かすものです。動画は、視覚や聴覚への表現力が強いコンテンツなため、ユーザーの感情に直接届きやすいです。
動画広告の出稿先は、SNSかYouTubeが多いかと思います。この2つの出向先の広告は「インストリーム型」と「インフィード型」の2種類に分かれます。
実際に、次のような結果が出ています。
Twitterの調査によると、インフィード広告は「広告が自分の興味関心に関連性があった」「押し付けがましくない」と答えた人の割合が高いです。
動画コンテンツの前に流れるインストリーム型広告よりも、インフィード広告は、ユーザーの目に自然と入るからです。
また、ユーザー属性と関連性の高い動画広告を流すことで、好意的に受け止められるということもあります。(出典:Twitter)
SNSの場合、ユーザーはアカウント開設時に自分の属性情報を登録します。
また、ユーザーの閲覧履歴、投稿内容、シェア、などから興味のあるジャンルを選定することができます。このことから、SNSではより詳細なターゲティングを設定できます。
中でも実名で登録するFacebookが、特にターゲティングの精度が高いと言われています。
拡散力はTwitterに劣るかもしれませんが、Facebook広告ではより届けたいユーザーに絞って動画を配信することができます。
Twitter、InstagramといったSNSでは、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサー(人気ユーザー)がいます。プロモーションやキャンペーンにインフルエンサーを起用し、彼らを通して商品の魅力を伝えることで、訴求力をより高めることも可能です。
例えば、株式会社サダマツでは、中国で人気の日本人俳優、古川雄輝さんとアンバサダー契約を結び、広告に起用しました。
古川雄輝さんは、中国で最大のSNSである微博(ウェイボー)でフォロワー152万人を持ち、彼がネックレスを身に着けた写真投稿は、万単位でシェアされ、コメントが付くそうです。
そこから中国語版ブランドサイトに誘導を図り、主力商品の売り上げが前年比70%増。海外売上高は前年比10倍になりました。中国に実店舗を持たない同社ブランドが、ユーザーにマッチしたインフルエンサー活用によって、中国人に向けた商品訴求が成功した事例です。
(出典: 経済産業省)
近年のトレンドとしてはライブ配信があります。
ライブ配信することでのメリットは、主に次の3つがあります。
実際Facebookでは、ライブ配信の方がフィードに表示されやすくなるようです。
イベントや試合の中継、新製品発表、セミナーやカスタマーサポートなど、様々な場面で活用されています。
例えば、BURBERRYでは、ファッションショーを2009年からライブ配信しています。
ファッションショーは、招待された人だけが入ることのできる空間とされていましたが、閉ざさたイメージのファッションショーをオープンにし、SNSで拡散しました。
それは結果的に、若い世代を中心にブランドイメージが向上し、BURBERRYの知名度を上げることに成功したのです。(出典:BURBERRY)
動画配信のためのハードルが下がり、すべてのSNSは今後も動画コンテンツ周りの機能を強化していくでしょう。
5Gの登場により回線がさらに高速化し、ストレスなく動画を閲覧する時代。企業単位でもSNSの動画活用スキルを磨いていく必要があるでしょう。
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