みなさま、はじめまして。
このたびタービン宮古島オフィスの仲間入りをさせていただいた宮国(みやぐに)といいます。
私は
宮古島からさらに離島の伊良部島(いらぶじま)出身で、このたび14年ぶりにUターンで宮古へ帰ってきました。
今回は地元宮古島の受け継いでいきたい文化の一つである「オトーリ」についてご紹介していきたいと思います!
「オトーリ」とは?
その昔、泡盛は貴重なお酒で、なかなか手に入らなかったそうです。そんな貴重な泡盛をみんなで均等に飲むために生まれたのがオトーリの発祥だと言われています。
このオトーリにはみんなでお酒を呑み交わすためのいくつかのルールがあります。
■オトーリのルール
1. まずオトーリを回す「親(おや)」を決めます。
2. 親となった人が自分で杯にお酒を注ぎ、口上(こうじょう)を述べます。
※このとき、私語は厳禁。マナー違反なのでみんな静かに口上を聞きます。
3. 口上の最後に親が「今日は~なのでオトーリを回します!」と締めるとみんなで拍手!
その間に親が杯のお酒を飲み干します。
例:「今日は○○のお祝いなので一杯ずつみんなにオトーリを回しま~す!」
という感じです。
4. 飲み干した杯に親が酒を注ぎ、隣の人に渡して乾杯します。
5. 受け取った人はその杯を一気に飲み干し、杯を親へ返します。
6. これを参加者全員、一周するまで繰り返します。
7. 一周したら親は次の親となる人から杯へ酒を注いでもらい、飲み干して次の親へ渡し、
次の親の口上が始まり、また杯を一人ひとりに手渡していきます。
※以上を繰り返し、もう今日は終わりかな~というくらいまで延々と続けるのがオトーリです。
この説明だけを読んだら「お酒を一気飲みさせる」
といったキツイ飲み方のように捉えられるかもしれませんが、決して強制的ではなくて、乾杯だけするのでも全然問題ないのでご安心ください!
社内オトーリの様子です(勤務中に?!という突っ込みはこの際なしで・・)
↓
オトーリは初対面でもすぐに仲良くなれる最強ツール!
このオトーリ、大切なのは、参加者全員とコミュニケーションが取れるということです。
親をする人は必ずオトーリ参加者全員に杯を手渡すので、お互いの席が離れていれば近くまで話かけにいき、また杯を受け取る側は自己紹介など自分のことを話すことができます。
特に初対面で大人数だったりする際、仲良くなるきっかけがつかめなくてオロオロしたり、話しかけるチャンスをそれとなく伺ったりと、とかく余計なことを考えたりしますよね。
オトーリは、参加した全員とすぐ仲良くなれるという、実に素晴らしいコミュニケーション文化なのです!
私も成人した時に父親や親戚、知り合いのおじさん方に初オトーリを回した時は、「もうオトーリを回す年になったのか~」と、とても喜ばれたものです。
宮古島来訪の際は、ぜひこのオトーリ体験を!
沖縄本島にいた時はオトーリをする機会もほとんどなくなっていましたが、地元に帰ってきてこのオトーリという文化が本当に素晴らしいコミュニケーションツールだな、と改めて感じました。
みなさんも宮古島へ来た際には、宮古の人と一緒にオトーリを回してみてください。とても楽しい時間が過ごせると思いますよ~!
今年もあればぜひ見学に行きたいなと思ってますので、その際はまたレポートしますね!