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Web会議にはZoomがいい?Skypeとの違いとメリット・デメリット

作成者: 栗田 一輝|2018年08月02日

オンラインミーティングを早い段階から導入してきたビジネスマンにとって、Skypeはとても馴染みの深く、オンラインミーティングで使うツールとしては代表的なサービスではないでしょうか。

オンラインミーティング、ウェブ会議、ビデオ会議と呼び方は様々ですが、近年画面越しに会話をするコミュニケーション手段は確実にビジネスシーンに定着してきています。

会議室と会議室の接続、自席からの接続、顧客先を訪問しての接続、スマートフォンアプリでの利用など、シーンが増えるにつれ、様々なオンラインミーティングツールが利用されるようになりました。社内で統一したいけれど、どれを使えば良いかわからないというお悩みも増えてきたようです

タービン・インタラクティブでは比較的早い段階からオンラインミーティングに挑戦していたこともあり、SkypeもZoomも通常業務で使用してきましたが、現在では会議室を接続する場合や個別のメンバー間のミーティングを含め、Zoomに統一しています。

最近では会場でのセミナーを減らし、ウェビナーをZoomで実施するようになりましたが、こちらも大変便利です。(便利で簡単!Zoomウェビナーの6つの特長と設定方法

当社の経験も踏まえ、当記事では近年利用者が増えている「Zoom」と、元祖オンラインミーティングツールである「Skype」を比較したいと思います。

ZoomとSkypeのコンセプトの違い

SkypeとZoomの両者の違いを説明する上でまずおさえておきたいのが、そのコンセプトの違いです。

【Skype】

コンセプトは「ビデオ通話」です。

例)
            小林さん      ←  蘆田さん
            ID:kobayashi_01  →  ID:ashida_01 

・事前にIDを登録。お互いに相手のSkype IDを登録し、直接通話やチャットをする

ここで焦点が当たっているのは「個人」です。
グループで通話をする際も個人アカウント同士でつながります。
個人アカウントを基本とする各種SNSに搭載されているビデオ通話機能も、この考え方で開発されています。

【Zoom】

コンセプトは「ウェブ会議」です。

例)
               会議室 ID: kaigi_01
     ホスト:                     参加者:
     小林さん               →      蘆田さん
     URL or 会議室番号: 123-456-789      →      栗田さん

事前に個人ID情報の交換は不要です。参加者がホストが送ったURLをクリックするか、11桁の会議室番号を入力することで接続を開始します。

参加者同士のIDを事前に知る必要はなく、ホストがオンライン上に会議室を作成して、URLを共有するだけで会議ができるのが特徴です。

ここで焦点が当たっているのは「会議」という場です。
部屋を作って入室するイメージなので、個々に相手から直接コールされることはありません。会議となる部屋への招待が起点となります。

ZoomとSkypeの比較ポイントと解説

以下はSkypeとZoomの無料版の機能比較です。両者とも無料でほぼ全ての機能が使用可能です。

  Skype Zoom
接続安定性
参加人数制限 最大25名
*回線が不安定になるので
接続環境次第では最大人数
は難しい。
最大50名
*3人以上の連続通話は
40分まで。
アカウント 個人アカウントの作成が必要

参加するのための
アカウント作成は不要

事前準備 Skypeをインストールし
相手をIDで探して呼びかける。

主催者からのURL通知をクリックすると、自動的にZoomが起動し会議に参加。

モバイルアプリ
録画録音機能 なし
*有料機能
画面共有 パソコン同士のみ可能
ホワイトボード共有 なし
ブレークアウトルーム なし

接続安定性

両者の比較のために動画視聴時のデータ量はこちら。

Skypeビデオ通話 36MB/min
Zoomウェブ会議 3.3〜5MB/min

(引用:Zoom革命)

Zoomは大人数での会議を想定して設計され、データ通信量を抑えながら高品質な通話が可能となっているようです。自身のインターネット回線環境が良くても、相手の回線まで毎回良いとは限りません。「通話品質は会議の品質に直結する」と考えると、ここは大きなポイントかもしれません。

参加人数制限

Skypeは最大25人なのに対してZoomは倍の50人。
Skypeでは人数が増えるにつれて、通信量が多くなりすぎて、途中で切れてしまうこともありましたが、Zoomでは大人数のウェブ会議でも問題なく動きます。個人的な経験では最大50人のウェビナーで問題なく進行することができました。
(無料版では、3人以上の連続通話は最大40分までです。)

アカウント

Skypeでは通話を開始するために個人アカウントの作成が必要です。
Zoomにも個人アカウントは存在しますが、会議に参加するだけであれば作成する必要はありません。

Skypeでのオンラインミーティングでは、初めての方が参加する時に「IDをお知らせください」といったやりとりをしていました。IDで検索してもなかなか見つからず、大切な会議を時間通りに始められず冷や汗をかいた経験のある方は、私以外にもいらっしゃるかもしれません。

Zoomであれば、個人アカウントを持っていなくても、送られてきたURLをクリックするだけで会議に参加することができるので安心です。

事前準備

ZoomもSkypeもアプリをインストールする必要があります。
Skypeは初回であれば、自分でアプリを探しダウンロードし、アカウントを作成して、相手にアカウントを見つけてもらうという手順を踏みます。

ZoomはID作成などの手間がなく、送られてきたURLをクリックするだけでアプリのインストールが始まります(バックグラウンドで実行されるので気づかない方もいらっしゃるかもしれません)。アカウントの作成をする事なく、そのまま会議に参加する事が可能です。

モバイル接続

ZoomもSkypeもスマートフォンアプリから接続可能です。
ミーティングまでに会議室に戻れない、といった場合にはマイク付きのイヤフォンを使えば屋外からでも参加できます。マイクやカメラをミュートした「耳だけ参加」であれば、歩きながら、電車の中からなど範囲は拡がります。

録画録音機能

Skypeには通話を録音する機能は標準搭載されておらず、他の録音ソフトが必要なようです。

一方、Zoomには標準で録画録音機能があり、ボタンひとつで会議の記録が可能です。クラウド記録とローカル記録の2つの記録オプションがありますが、この機能を利用するには管理者が有料アカウントである必要があります。

クラウド記録容量はデフォルトで1GB/Proユーザーとなっており、追加容量は購入する事ができます。録音や録画をする際は他の参加者の許可を事前に取っておきましょう。

画面共有

SkypeもZoomも、画面を共有する機能があります。
Skypeでは画面の共有はパソコンの使用者のみに有効です。スマホやタブレット端末からの画面共有はできません。

Zoomはいずれの機器からも画面共有をすることができます。

ホワイトボード機能

Skypeには画像共有機能はありますが、ホワイトボード機能はありません。

Zoomは画面共有を開始する際にホワイトボードを選択することができます。
全員が同じホワイトボードを眺めながら会議をすることができるので、タブレットなどからホワイトボードで共有を開始すれば、指で直接書き込み合うこともでき、直感的でインタラクティブな会議を簡単に実現できます。

ブレークアウトルーム

Zoomにはブレークアウトルームという、ウェブ会議室上に小部屋を作る機能があります。
大人数での会議の中で、少人数のグループを作ってグループワークをしたいときなどに活用します。

ウェビナーのグループワークなどに便利な機能です。
(Zoomのウェビナーについては、以下の記事もご覧ください。)便利で簡単!Zoomウェビナーの6つの特長と設定方法

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いかがでしたでしょうか。
現状、Zoomに目立ったデメリットがなく、総合的な使用感を比べてみるとZoomに軍配が上がるように感じます。

ですが、固定の相手とクローズドにコミュニケーションを継続する場合には、Skepeの方が使い勝手がよいなど、コンセプトが違うことを理解した上で、シチュエーションに合わせてツールの活用を進めていただくことをおすすめします。