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BtoBメルマガは効果あり!読まれるための作成・配信方法とは?

作成者: タービン・インタラクティブ|2018年02月13日

皆さんは「メルマガ(メールマガジン)配信」と聞いて、「配信しても今どき読んでもらえないし、意味ないよね」と考えていませんか? 確かにLINE@やTwitter、FacebookなどのSNSが台頭している昨今、メルマガの存在感は薄れつつあると思われるかもしれません。しかしそれはあくまでも対個人、BtoCビジネスの話です。

公開情報が少なく、必要な情報へのニーズが高い傾向にあるBtoBビジネスでは、メルマガを使ったマーケティングはまだまだ有効です。ポイントは目標と意図をもって、顧客に配信し続けること。ターゲットやコンセプト、作成や配信の工夫次第で反応はまったく変わってくるのです。そこで今回は、「BtoB企業のための読まれるメルマガ」づくりの方法についてお伝えします。

BtoB企業がメルマガを配信して効果はあるのか?

結論から言うと、BtoBビジネスにおいてメルマガは効果があります。

ビジネスメール協会が毎年実施している「ビジネスメール実態調査」の2017年版によりますと、仕事で使っている主なコミュニケーション手段として99.08%の回答者が「メール」と回答しています。仕事のメールを確認する頻度は「1日に10回以上」が47.93%、「1日に4~9回」が29.69%と、少なくとも1~2時間に一度はメールチェックを行っている実態が明らかになっています。

参考:ビジネスメール実態調査 2017

そこで重要なのは、メルマガ配信を戦略的に進めることです。ただ社内で決められたルールに則ってメルマガを作成し、ルール通りの本数・頻度・時間帯で配信すればよいわけではありません。
開封率やクリック率を上げ、コンバージョン(リードから顧客への「転換」)へつなげるための「動線」を意識して、細部にまでこだわったメルマガ配信戦略が求められるのです。

メルマガ配信は、計画が8割

メルマガ配信業務は、「計画」「執筆」「配信~測定」の3ステップに分けられます。その中でも、「計画」はきわめて重要です。

BtoBビジネスを展開する企業がメルマガを配信する主な目的は、リードのナーチャリング(育成)です。商品の知識を提供することで相手の興味や関心のレベルを高め、購買確率を上げる、それがメルマガを定期的に配信する理由です。

その点を踏まえて、計画フェーズでは、「何を(メッセージ)」「誰に(ターゲット・ペルソナ)」「どうやって(文章・画像・数字など)伝え、その結果ターゲットに「どうなってほしいのか(アクション)」を決めます。ここでのポイントは、「メルマガ配信の計画」と言いつつ、実はマーケティング(ナーチャリング)のプロセスを設計していることです。

効果の上がりやすいメルマガとそうでないメルマガの相違点の一つとして、このプロセスに対する意識の強さが挙げられるでしょう。つまり「ただ作る」のではなく、その後のリードの動線を描き出すことが成否を分けるのです。そのためには、ナーチャリングの効果を図るための指標として開封率やクリック率を設定したり、CTAを設置したりといったプロセス設計が必要となります。

HubSpotのようなMA(マーケティングオートメーション)を導入している場合は、メルマガに対するアクションをスコアリングに組み込むとよいでしょう。これによって、リードの興味・関心のレベルを数字で明示できるようになります。

 

読みたくなるメルマガタイトルの3条件とは?

次に執筆に入ります。「タイトル」と「本文」に分けてご説明します。

メルマガのタイトルは、受信者の目を引きつける役割を担っています。ビジネスパーソンのほとんどは、毎日さばききれないほどのメールを受け取っているので、目を引きつけられなければ本文を読まれないままで永遠にスルーか、即「ごみ箱」行きです。実際、先ほどご紹介した日本ビジネスメール協会の調査によれば、ビジネスパーソンは一日で平均39.28通ものメールを受信しています。しかも、役職が高くなるほどその数は増える傾向にあると言います。タイトルの工夫は、メルマガを用いたマーケティングにとって最も重要なポイントとなのです。

メルマガのタイトル決めに関して、一般的には以下の3点に配慮するとよいでしょう。

・タイトルは長すぎず、簡潔に

・本文(伝えたいメッセージ)を正しく要約する

数字やインパクトのある単語を明示する

タイトルが長すぎると、パソコンやスマホで表示しきれず途中で切れてしまいます。文字数が多いだけでも、他のメールに埋もれやすくなります。本文を正しく要約するとともに、少ない文字数に凝縮することに対して知恵を絞りましょう。

また、数字やインパクトのある単語を含めることで開封されやすくします。メルマガに限らず、Webの記事でも「デキる人ならやっている~」「今さら聞けない~」「年間3000人を動員した~」などとインパクトのあるタイトルをつけることが当たり前になっています。可能であれば、インパクトで相手を引きつける工夫もやってみましょう。

ただし、これらの工夫は、自社のブランディングや売りたい商品、ターゲットの性質などに合わせて調整する必要があります。あまり扇情的なメルマガにして顧客の信用を失いたくない場合は、インパクトの強い言葉をタイトルに含めない方がよいかもしれません。

読みたくなるメルマガ本文の3条件とは?

次は本文について考えましょう。本文を読まれやすくするために、以下の3点を意識するべきです。

冒頭文ターゲットのメリットを明示

目次を設置

・リンクは早め(先頭)に設置

BtoB企業のメルマガのターゲットは、多忙なビジネスパーソンであることがほとんどです。開封してもらったとしても、最後まで読まれることを前提にするべきではありません。冒頭文で、メルマガのターゲットのメリットを明示し、できればCTAとなるリンクも先頭に近い箇所に設置してクリックを誘導しましょう。

その後、メルマガ全体の構造を示す目次が必要です。長いメルマガの場合、全文読まなくても、目次を見れば理解できるようにすることを心がけてください。もちろん、本文で手を抜くことは許されないかもしれませんが、リソースの8割は冒頭部分と目次に注ぐイメージでもかまいません。とにかく、ターゲットが多忙であることが想定される場合は、開封してすぐに目次やリンクが見えるような構成にすることをおすすめします。

なお、メール本文の文体については、企業のブランディングや商品、ターゲットによって異なります。一般的なBtoBメルマガの場合は、ビジネスメールに近い文体でよいでしょう。丁寧さを示すことで、書かれている内容の信憑性のアピールにもつながります。記号や顔文字などを多用するのは、若い女性をターゲットとするBtoCビジネスのメルマガに限られますのでNGです。

また、メルマガには送信者名やオプトアウト通知など、制度的に決められた必要事項の記載が求められます。詳細は、総務省や消費者庁の編集した「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」を参照してください。ビジネスメールである以上、会社を代表して送っているわけですからルールの遵守は厳密に求められると考えましょう。

参考:特定電子メールの送信等に関するガイドライン

読まれるメルマガは「配信設定」と「配信後測定」にこだわる

素晴らしいタイトル、読みやすい本文をもってしても、配信対象や時間帯を間違えると開封率が上がりません。「配信設定」と、そのデータを収集するための「配信後測定」も忘れずやっておきましょう。

一般的に配信対象をリスト全員ではなく、絞り込むと開封率は上がりやすいと言われています。エクセルなどを使って抽出すると時間がかかる上にミスが生じやすいので、できればメール配信ツールを使って抽出作業を行いましょう。条件で自動抽出できるメルマガ配信ツールを使えば、簡単かつ正確にリスト作成が可能となります。

次に、配信時間帯の設定です。ターゲットがメールチェックしそうな時間帯を選びましょう。一般的な会社勤めのビジネスパーソン向けであれば、火~木の出社直後(9時前後)か昼休み直後(13時前後)がよいでしょう。月曜日は週の初めでメールも仕事もたまっており、メルマガを送っても読まれないリスクが高いと言われています。また、金曜日になると週末が近く、仕事関連のメルマガをじっくり読んでくれる人は減る傾向があるので注意が必要です。

また、ターゲット層に外資系が多く、出社時間が遅いと想定される場合は配信時間を遅らせるのもよいでしょう。あくまで一般論を踏まえつつ、自社のターゲットの行動傾向を考慮して設定を考えます。

また、配信後の成果測定も重要性です。まず、メールの到達率をチェックしましょう。あまりにメール到達率が悪い場合、プロバイダから「スパムメール」扱いされている可能性があります。リストが古くなっていないか(更新を怠っていないか)、メール配信ツール自体に問題ないのかなど、検討する必要があります。

次に、メールの開封率やクリック率をチェックしてメルマガの「読まれやすさ」を評価できます。MAを導入している場合、URLをクリックした後の訪問履歴も追いかけられます。事前に描いた動線の通りに動いてくれているのか、検証するべきでしょう。開封率が低い、コンバージョン率が低いなどの問題がある場合は、内容やターゲットの絞り方を変えるなど改善しましょう。