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インバウンドマーケティングは名古屋・中部のBtoB企業・製造業になぜ必要なのか?

作成者: タービン・インタラクティブ|2016年04月25日

皆さんは「インバウンドマーケティング」という言葉をご存知ですか?
IT・マーケティング関係者の方を除いてまだ馴染みのない言葉かもしれませんが、このマーケティング手法は今、大きな注目を集めています。
一体なぜなのでしょうか?ここではインバウンドマーケティングと中部の製造業、BtoB企業の親和性についてご紹介したいと思います。

ものづくりの集積地中部圏

まずは経済産業省が発表している下記資料をご覧ください。



資料:中部地方の主要製品の生産量(全国シェア)
(中部経済産業局発表の「中部経済のポイント2015」から主要製品のみ抜粋)

自動車・自動車部品だけでなく、航空部品、金属工作機械、陶磁器・セラミックス製品、繊維など数多くの製品で高いシェアを占めています。また名古屋港の貿易額は全国2位(出典:国土交通省発表の港湾別貿易額ランキング2014年)と、「技術力」や「製造力」に強みがあるだけでなく、「貿易」も盛んな地域であることがわかります。

名古屋・中部地方のものづくり企業が抱える共通の悩み

長年この地方の企業は、グループ企業や少数の取引先との関係の中で「引き合い」を得て、細かく顧客の要望に応える「受注生産」に強みを持ってきました。

しかし、中部地方のBtoB企業・製造業にも下記のような大きな変化が訪れています。

1.国内市場の低迷化、生産拠点の現地化の流れを受けて、系列内での自立もしくは特定顧客に依存しない経営が必要になった。

2.既存顧客とのより深い関係を構築するのはもちろん、新規分野や海外市場へ積極的に出て顧客を見つける努力が必要になってきた。

それに伴い、こんな試みがあちこちで行われるようになっています。

・既存取引先への既存製品とは異なる製品・サービスの提案
・国内新規取引先の開拓
・東南アジア、ヨーロッパ、北米などの海外市場への進出

上記を達成するために取りうる手段として今まで一般的だったのは

・テレアポ、DM送付を強化し、営業活動量をひたすら増やす
・展示会、海外の有名トレードショーへ出展をする

といったところでしょうか。

しかし実際、こうした従来型の営業・プロモーション活動はどんどん効果がなくなっており、多くの場合かけたコストに見合うだけの成果はほとんど得られないという結果に終わっているのが実情です。

ユーザー(購買側)に主導権は移った

みなさんは訪問した新規営業先で、顧客がWebサイトの製品ページを印刷して待っていたというような経験はありませんか? または相手が自社製品や競合に関する詳細な情報をWebサイトからダウンロードして既にしっかり読み込んでおり、営業担当者としては初回面談であるのに関わらず詳細な情報提供や具体的な見積もりを求められて困ったということもあるのではないでしょうか。

調査結果によれば、「購買者は営業担当者に連絡するまでに購買活動プロセスの約57%をすでに完了している」と言われています。(Corporate Executive Board社調べ、2011年)

BtoB企業の担当者であっても、机の上のPCではなく手の中のスマートフォンで気になった情報をその瞬間に調べることが当たり前になりました。ユーザー(購買側)のほうがより多くの情報を持っている時代。BtoB企業の営業活動は根本から見直しを迫られているのです。

そんな中、ユーザー主導型の全く新しいマーケティング手法としてインバウンドマーケティングはアメリカで生まれました。

インバウンドマーケティング=「愛される」マーケティング

インバウンドマーケティングの手法(Inbound Marketing Methodology)は下記のように表されます。

この図はユーザーが潜在顧客から最終的に企業の推薦者になるまでのプロセスと、それを実現するためのフェーズ(=惹きつける、転換する、顧客化する、喜んでもらう)、さらに各フェーズを進めるために企業が取るべき様々なアクションを一枚にまとめたもので、インバウンドマーケティングの基本となるものです。

この図で分かるように、中心は企業ではなくあくまでもユーザーです。広告や営業電話、スパムメールなど相手の都合を無視した企業側からの一方的な押し売りではなく、相手が求めるコンテンツや役に立つ情報を、適切なチャネルと適切なタイミングで届けること。

それこそがHubSpotが提唱する「愛されるマーケティング」、インバウンドマーケティングなのです。

なぜ名古屋・中部地方のBtoB企業にインバウンドマーケティングは適しているのか?

私の考える理由は3つあります。

(1)明確な強みを持った技術、製品、サービスを持った企業が多い
(2)自社の技術、製品、サービスを必要とする顧客像や購買プロセスを知り尽くしている
(3)自社の技術、製品、サービスに精通したベテラン営業や技術者が多く在籍しているため、彼らの知見をインターネット上に展開しやすい
 
冒頭でお話ししたように、名古屋・中部地方のBtoB企業はこれまでマーケティング活動をあまり必要としてきませんでした。しかし、確実に状況は変わりつつあります。

このままユーザーの事情に構わず一方的な売り込みを押し付ける「アウトバウンド(企業主導型)マーケティング」を続けていくか? それとも顧客に愛され、必要とされる「インバウンド(ユーザー主導型)マーケティング」へと乗り換えるか?

詳細にご興味のある方は、下記より「インバウンドマーケティング入門」をダウンロードして下さい。ご相談等もお待ちしております!

インバウンドマーケティング導入のためのステップはこちらの記事でも詳しく紹介しております。合わせてご覧ください。
インバウンドマーケティング成功の4ステップ~見込み客を集めて顧客に育てる