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変化する顧客の購買行動、BtoB企業の営業はどうあるべきか!?

作成者: タービン・インタラクティブ|2017年09月01日

BtoB営業を展開されてる企業様の中には、「最近営業がうまくいかない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に、営業ご担当者様は、従来の飛び込み営業やテレアポが成功せず、お困りになっている方もいらっしゃるでしょう。

 

インターネットの登場で顧客の商品選定に変化が

時代が大きく変化する中、お客様の購買行動も変化してます。その中でも、インターネットの登場は、購買行動に大きな影響を与えております。日本ブランド戦略研究所の調査によると、購買プロセスの79%はインターネットで完了するという調査結果もあるほどです。

この購買プロセスは、大きく分けて5段階あります。

 

1.「潜在顧客」

ニーズはあるものの、どのような手段で解決すれば良いかわからない段階。インターネットなどで、ざっくりキーワードを打ち込んで調べている方をいいます。

 

2.「訪問者」

検索したキーワードから、企業のブログなどにアクセスした方をいいます。

 

3.「見込み客」

企業のホームページから資料請求など行い、製品・サービスに興味を持ってくれた方をいいます。

 

4.「顧客」

製品・サービスを購入した方をいいます。

 

5.「推薦者」

購入した製品・サービスを周囲に紹介して、薦めてくれる方をいいます。

 

営業マンが新規の商談に臨む際、顧客は「見込み客」になっていることが多いでしょう。すでに、検索エンジンで自らのニーズを把握し、企業のホームページから資料をダウンロードして一通りの情報を持っています。

このように、製品情報や調べたいことは、企業の営業マンからでなく、まずインターネットで収集するようになっています。このような時代において、BtoB企業はどのように営業活動を行えば良いのでしょうか。

そこで、ここからはBtoB営業の特徴や今後必要になる要素についてお伝えしていきます。

 

BtoB営業 3つの特徴

それでは、BtoB企業の営業にはどのような特徴があるのでしょうか。よくBtoC営業との違いなどと比較されますが、ここでもBtoC営業と対比しながら見ていきましょう。

BtoB営業の特徴としては、大きく分けて以下の3つのポイントがあります。

 

・利用者と決裁者が異なるケースが多い

まず、BtoCビジネスとの大きな違いは、利用者と決裁者が異なることです。このため、利用者の好みや想いだけでは、製品の導入に至りません。BtoBの場合、購入するのは、個人ではなく法人です。法人としてお金をかけるということは、経営者の意思が大きく左右します。また、多額の投資が必要となる場合は、経営者だけでなく、ステークホルダーである銀行や株主に対しても説明責任が発生します。

このことを念頭に置くことが、BtoB営業成功への第一歩になります。

 

・購買は稟議で複数人が関わり、費用対効果が判断される

また、購入の際に、稟議という形で費用対効果がシビアに判断されるのも特徴です。営業マンとしては、顧客の稟議の進行を胃が痛くなる思いで見守るケースもあるかと思います。

特に、企業によっては、10人以上稟議に関わることがあります。これだけ多くの方が関わるということは、一個人の好き嫌いで物事が進むことはありません。導入しようとしている製品・サービスが会社にとって本当に役立つのかシビアに判断しようとしているのです。特に、費用対効果は、企業の経営陣にとって一番気になる内容です。その製品が必要となる背景や自社の課題、それを解決するために製品・サービスがどのように機能するのか、そして結果としてどれくらいの費用対効果が見込まれるのか。企業が購入を決定する際に、これらの情報が必要となります。

そのため、営業マンとしては、厳しい稟議に耐えうる製品情報や導入事例などを提示していく必要があります。

 

・取引金額がBtoC営業より大きくなる傾向がある

そして、取引金額もBtoC営業より大きくなる傾向があります。例えば、ITに関わる機器やシステムを導入する場合、法人として利用するため、その規模は個人で導入するのに比べると桁違いの金額になることが多いです。それだけに、顧客も安易に導入の可否を決めることはできません。製品・サービスを提供する企業も、それを踏まえ、マーケティング・営業を行う必要があります。

多額な投資が必要な場合、合理的判断がなされるだけでなく、取引先として与信の問題や製品導入時の費用対効果も購買行動に影響を与えます。与信は、会社の業績だけでなく、販売実績や営業担当の対応状況なども見られることがあります。取引先として問題ないか多角的な視点で判断されます。 

 

BtoB企業の営業に必要な要素

それでは、BtoB企業の営業で必要なことはどんなポイントでしょうか。先ほどのBtoB企業の特徴を踏まえ、以下2つのポイントが挙げられます。

 

・必要な情報を、必要な時に、必要なタイミングで伝える

顧客は各フェーズにおいて、必要な情報が異なります。ニーズがあやふやな潜在顧客の段階では、その顧客が検索で用いそうなキーワードに沿って、情報を提供する必要があります。また、製品・サービスに興味を持ってくださった方には、製品資料やそれに付随する費用対効果の資料などが必要になります。

顧客のフェーズに合わせて、的確に情報を提供できる体制を整えておくことが、BtoB企業の営業ポイントになります。

 

・感情より論理

購買の際は、BtoCと異なり、感情より論理が優先されます。複数人の方による、稟議という合理的判断がなされるため、「なぜ製品・サービスが必要となるのか」ロジカルに説明できることが重要です。

BtoB企業の営業ポイントは、論理性を持った情報を、必要な時に提供できるかどうかにかかっているといえるでしょう。それでは、これを実現するためには、どのような施策を行えば良いのでしょうか。

 

従来の営業手法に加えデジタルの力をフルに活用する

これまでの営業手法に加え、インターネットを活用したデジタルの力を加えると、BtoBの営業はより高いパフォーマンスを発揮するでしょう。

冒頭に述べたとおり、顧客の購買行動の第一歩はインターネットに移行しています。何か困ったことがあると、いきなり企業に問い合わせるのではなく、まずは検索です。皆さんも、何かあるとGoogleやYahoo!を開いているのではないでしょうか。これは、BtoB企業の顧客も同様です。

企業もこの購買行動に合わせて、インターネットで必要な情報を必要なタイミングで提供していく必要があります。しかし、この作業をマニュアルで行なっているのでは、間に合いません。そこで、これを自動化する仕組みがあります。それが、マーケティングオートメーションという仕組みです。

マーケティングオートメーションの大まかな流れは、以下のとおりです。

まず、訪問者が企業のブログやホームページに訪問するとCookie情報を取得できます。もちろん、Cookieの情報だけでは、訪問者が誰かを知ることはできません。そこで、訪問者にとって有益な無料ダウンロード資料などを用意し、個人情報の取り扱いに同意をしていただいた上で取得した情報をCookieと紐づけます。

個人情報を提供してくださった見込み客には、その後より具体的なアクションを行います。メールマガジンなどを配信して、製品やサービス、セミナーなどの情報を必要なタイミングで提供するのです。その情報提供の中で、より見込み度が上がってきた見込み客に対して初めて営業マンがコンタクトするという流れです。

このように、インターネットなどデジタルの力を活用して顧客の関心を徐々に高めるマーケティング側でのアクションと、営業マンのクロージング力をミックスさせることで、より効果的な販売戦略を実行することができます。

この一連の流れを、Sales と Marketing を融合させるということで、「SMARKETING(スマーケティング)」とアメリカでは呼んだりします。

 

営業とマーケティングをミックス!「スマーケティング」を実現するために、どうすれば良いのか

ここまで見てきたように、現在BtoB企業の営業を取り巻く環境は大きく変化しています。そして、デジタルの力と営業マンの力を有効に活かすことで、この変化に適応し会社の売り上げを大きく伸ばすことができるのです。

しかし、これを実行するためには、考え方を知ったり、システムを導入するだけでは解決しません。一番必要なことは、マーケティングと営業の垣根を無くし、企業の販売を伸ばすというミッションを共有して行動することです。これからの時代、営業やマーケティング、webはバラバラになるのではなく、一体となって「スマーケティング」を行っていくようになるでしょう。