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Webサイトにおける「使いにくさ」の分析

作成者: タービン・インタラクティブ|2015年07月24日

「使いにくいなぁ・・」
Webサイトを見ていてこんな感想を持った経験、誰でも一度や二度はありますよね。

それが、自身が担当者として関わる自社Webサイトだったら・・・?(汗)

今回は、そんなマイナス感情である「Webサイトの使いにくさ」の原因と対策について、UXデザインチームの福井が迫ってみたいと思います。

「使いにくさ」をロジカルに分析する

企業Webサイトの改善プロジェクトにおいて、ユーザーの 「使いにくさ」の改善が重要課題にあげられることは今でも多く見られます。
しかしひとことで「使いにくい」と言っても、人によって感じる箇所や程度はバラバラです。
関係者の主観的な感情のみで議論されてしまい、なかなか思い通りに進まない・・・といった状況にもなりがちです。

ずばり、「使いにくさ」の議論がうまくいかない原因は、
「使いにくさ」の原因がどこにあるかを、ロジカルに理解できていないからと言えます。

つまり、「使いにくさ」と密接に関わるのが、人が犯す"エラー"だとしたら、
「使いにくさ」を適切に改善するためには、
人がエラーが犯す箇所を分解し適切な処置を行う、ロジカルな視点が必要になるのです。

行為の7段階モデル

ここからは、人がエラーを犯すプロセスについて掘り下げて考えてみましょう。

人がエラーを犯すプロセスを理解するために役立つのが、 認知科学者であるドナルド・ノーマン氏が、著書『誰のためのデザイン?』の中で提唱している、行為の7段階モデルです。

行為の7段階モデルでは、人が何らかの行為を行う際のプロセスを、以下の7段階にモデル化しています。

1. 最初に「何をしたいか」があり(ユーザーの目標
2. 「そのために何をするか」を決め(意図の形成
3. 具体的な行動を決定し(行動選択
4. それを実行する(行為の実行

という、「行為の実行のための流れ(実行の淵」 と、

5. 行為後に対象からのフィードバックを知覚
6. フィードバックの意味を解釈
7. 自身の行為に対する評価

という、「行為の評価の流れ(評価の淵 があり、
これらの中で生じるギャップをいかに埋めるかが重要である、と説いています。

エラーの種類は「スリップ」と「ミステイク」の2つ

では人が犯す様々なエラーをこの「行為の7段階モデル」に当てはめてみると、2種類あることがわかります。

・スリップ

やることはわかっていても、その通りにできない(思い通りにいかない)といった、
誤操作や見落としの結果起こるエラーです。

ユーザーインターフェースの"使いにくさ"が主な原因になります。
ちなみにユーザーテストなどでユーザーが「あ゛あ゛あ゛!!」と叫んだ場合はスリップが起こっているサインです(笑)。

・ミステイク

やること(やったことの結果)を誤って認識してしまう(思い違い)といった、
誤解や理解不足の結果起こるエラーです。

ユーザーインターフェースの"わかりにくさ"が主な原因になります。
この時のユーザーは、「えええ…」と悲しそうな声を出すことが多いのが特徴です。

使いにくさの原因と対策を2つに分けて考えてみる

さて、では話をWebサイトの使いにくさの原因と対策に戻しましょう。

例えば「お問い合わせフォームが使いにくい」という課題があったとします。

その際、漠然と「使いやすいフォームにするためのハウツー」を手当たり次第当てはめるのでなく、
発生しているエラーがスリップなのか、 ミステイクなのかを知ることで、効果的な対策を行うことができます

・隣接する違うボタンをクリックしてしまった
・エラーのサインを見落としていた
のような、誤操作や見落としによるスリップが多く発生しているのであれば

「ボタンの大きさを十分に確保する」「レイアウトの配置ルールを統一する」
など、ユーザーが思い通り操作できる = 誤操作が起こらないようにすることが大切です。

一方
・お問い合わせリンクだと思ってクリックしたら違った
・電話番号をハイフン付きで入力したらエラーになった
のような、誤解や理解不足によるミステイクが多く発生しているのであれば

「ボタンの名称を分かりやすいものにする」「適切な入力例を提示する」
「スムーズにゴールまで導けているか画面設計を検討する」
「十分なヘルプコンテンツを用意する」
など、ユーザーが正しく理解できるよう、ガイドや誘導方法、コピーの工夫を行う必要があるのです。

メンタルモデルを知るためにはユーザーテストが効果的

このようにユーザーが持つメンタルモデルと、 Webサイトのシステムの間にできるギャップがエラーの発生原因であり、 「使いにくい」という感情が発生するポイントだと言えるでしょう。

そして「メンタルモデル」を知るためには、実際のユーザーの利用状況を観察すること、
すなわちユーザーテストを行うことが最も効果的であるといえるのです